2024-10-05

2024年度会員等研修会アンケート結果

福知山自主防災ネットワーク 
2024年度会員等研修会アンケート結果

実施日時 2024年9月26日 18:30~
場所   福知山市防災センター研修室
参加者   40名  

※アンケート提出者 32名

1 満足度



《記述回答》

Q 1. 防災実技研修について

① 店舗駐車場での避難、夜間閉店時店舗トイレ使用できないということを知った。
② 一緒にいる人の様子を見る。知ることも大事だなあと改めて分かった。
③ もう少し実技体験がしたい。
④ 呼吸の速度からバイタルサインを見極めることを知った。
⑤ 生命を守る一番原則を学べた気がします。
⑥ 災害関連死は大きな課題であり、それを防ぐ一つのヒントをいただいた。
⑦ 避難時に注意する点、確認方法をわかりやすく説明いただけた。
⑧ 簡単に体調を確認する方法が確認できてよかった。
⑨ 救急とは救命ということを頭の中に置いて救急の方が最大限活躍できるような協力ができたらと感じました。

Q 2. 報告「福知山市の備蓄の現状と課題」

① 市民に備蓄が十分でないことをもっと周知するべきだと感じた。
② 100%の備蓄・・・質問にもあったが市の決めている数。この数では…と気づきました。
③ 備蓄品の充実を勧めたい。現在の備蓄だけでは不安になる。
④ 市の備蓄に対する考え方をあらゆる機会に広めてください。でないと頼ったり、何もしてもらっていない思いになってしまう。
⑤ 備蓄品の数は意外と少ないことを知り、自助の大切さに気付くことができた。
⑥ 公助の備蓄の考え方を知る機会となった。(もう少し備蓄品を充実させてほしい)
⑦ 福知山市は軟弱地盤の上にあると聞きますが、三峠断層が動いて液状化現象が発生しても備蓄品は確保できるのでしょうか。保管場所はバランスよく設置されているでしょうか。
⑧ 公的備蓄の考え方がよくわかりました。避難所はホテルや旅館ではないということ、個人の力を合わせることで命が助かる可能性が高まると感じました。

Q 3. 報告「駒場新町防災会の備蓄の取組」

① 地域の取り組みが他の地域にも伝えられ、共助力の向上を図りたい。
② 自治会の協力を得られていることが素晴らしく感じた。
③ 自分の自治会の内容はどうなっているのか知らないので確認したいと思った。
④ もう少し時間を使ってどのような経過で自治会で備蓄できたのか詳しく聞きたいと思った。福知山の自治会で広げたい内容であった。
⑤ 全住民に周知が行き届いているのであれば素晴らしい取り組みであり、わが自治会でも見習いたい。
⑥ 見える取り組みにしたという話やお金も徴収してという話は大変参考になった。
⑦ 自治会で意識の高い取り組みを知ることができた。
⑧ 自治会でしっかりと備蓄されており、先進事例として参考にさせていただきます。
⑨ 地震が属している自治会と比べて、地域住民の理解や協力が得られているのは素晴らしいと感じました。

Q 4.参加者意見交換について

① よりリアルに備蓄すべき品が理解できた。
② 公助と共助についてかなり理解が進んだと思う。
③ やはり、備蓄も自助が基本、一般的な飲料・水だけでなくその人にとって命を維持するために絶対的に必要な薬なども考える必要がある。
④ 実際の例を聞きながら、私の準備は?足りないものは何か振り返ることができた。
⑤ 危機意識がいかに大切か、個人の感覚として捉えることができた。
⑥ 今回は「自助」をもっと強調して話し合いたかった。一人でも多く備蓄を増やすために。
⑦ 具体的で大変参考になった。自宅で、避難所で、車で、と避難場所によって備蓄しておくものが違うということは大変参考になった。
⑧ 皆さまのことを聞いて、自分のことを振り返る良い機会となった。世代によっては必要なものが異なってくる。子供目線でも何が必要か考えたいと思う。
⑨ 個人の備蓄、様々な状況に対応できるようにされており素晴らしいと感じました。
⑩ 今現在特に備蓄していないので少しずつでも備蓄・備えを始めようと思いました。
⑪ みなさんの備蓄の現状を知り、自分に置き換え3日間物資が届かないことを想定し備えたいと思いました。
⑫ (1)・(2)の公助・共助の備蓄とかみ合わないところがあるので、やや散漫であったのが残念。

Q 5.全体を通しての感想やお気づきの点

① まずは自助でできる備蓄の準備を見直そうと思った。
② 行政に頼る気持ちはなくしてできるだけ自分で準備することが大切であり、それが自分にとっても楽な避難生活になると思った。
③ 毎回大変良い話を聞かせていただきありがとうございます。次回が楽しみです。
④ 我が家の備蓄についてまだまだできていないことに気づかされた。
⑤ タイムリーなテーマで大変勉強になりました。
⑥ 良い内容でありがとうございます。地震についてはニュース等で自分ならとなかなか考えることができていない。自分を守ることを考えることにつながる内容がもっと知りたい。
⑦ 3日間というキーワードに沿って深められる意義のある研修となりました。
⑧ 個人の備蓄が拡がればよいなと感じました。自分の命は自分で守る。公助は頼らない覚悟が必要だと感じました。(特に急性期は。)
⑨ まずは自助。防災リュックをdポイントで購入しました。
⑩ 広域の自治体の協力体制がどうなっているのか?広域消防訓練の現状報告はどうか?福知山市のメリットは?など聞きたいです。
⑪ 備蓄の大切さがよく分かった。地震の予測は非常に難しい、自助公助共助の大切さがよくわかりました。
⑫ 避難所での食料品の話がありましたが、広域避難所で運営手順とか規定があると思いますが、一度どこかで紹介してほしい。
⑬ 3日間の備蓄品という点では、現在では足りないと思いました。食料や日用品についてはあちこちに置いていていざというときは間に合わないと感じました。家に帰って見直したいと思いました。
⑭ 参加されているかたの意識の高さに驚きました。気力と根性ではどうにもならないことも思い知らされました。
⑮ とても学びの多い研修会でした。特に個々の生の声が聴け、レベルの高さを感じました。
⑯ 水害の備えはありますが、地震の備えの不足を感じました。能登半島地震の教訓を無駄にせず、まずは皆で助かることを大切にしたいです。
⑰ まずは自宅の備蓄を見直します。また事業所としての備蓄も大切で改めて感じました。ありとあらゆる災害を想定して行動につなげることがなにより重要と思います。ありがとうございました。
⑱ 大変役に立った。各々の自治会で様々な工夫をされていることに感心しました。今後は各自が学んだことをどう計画・実施していくかが大事である。

《参加者感想》

これまでに、何回か福知山自主防災ネットワーク研修会に参加したことがありますが、以前は水害と土砂崩れの避難対策等でした。今、私の住んでいる長田段地区には、ほとんど水害等の災害は無く私自身、危機感は無く地震だけ怖いと思ってました。しかし、近年では、世界的に異常気象、線状降水帯、地震で災害が頻繁になって来ています。今まで経験したことのないような事が何時どこで起きても不思議ではない状況ですので、今回教わった自助の備蓄が必要となります。
そんなに神経を尖らさなくても思っていましたが、何か起きたときは自助、共助でしのぎ、自分たちの事は自分たちで守るようにしなければなりません。公助を当てにしても直ぐには対応が出来ないし、公助して貰えるとも限らない。公務員も被災者となり対応出来ないかもしれないと思うとやはり日ごろの準備が必要と思いました。経験してみないと実感が無いから実際になって慌てても後の祭りになります。
私は木造耐震診断士ですが、福知山市で昭和56年5月以前の建築物の耐震診断では、ほとんど倒壊する判定結果となっています。また、リフォーム耐震改修費用の-定の補助がありますがほとんどは改修費が高く、高齢者が利用出来ない状態です。家庭でできる簡単な事として家具の固定をし転倒を防いだり、ブロック塀が倒壊しないよう現在の基準に満たす必要があります。
また、地震への対策としてネットワークに参加している各自職業の色んな専門分野が生かせるように構築してはどうでしょうか? 例えば、測量士、建築上、土木、消防団、看護師、介護士等、組織を作り、土地地形、建物判定、復旧作業、啓発・救護等に活かしては? 
今年1月の能登半島地震での被災者は、前向きになって立ち直れそうになった矢先に9月の豪雨で土砂災害。ダブルパンチで、心が折れそうになってもおかしくなく、心の傷は深いと思います。心のケアも必要です。早急に国の公助支援が必要ですが、なかなか視て居るとはがゆいばかりです。
国のトップが見に来て迅速な対応を期待しています。(長田段自治会副会長  高橋宏)

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2024-10-01

2024年度会員等研修会 「備蓄を考える」

福知山自主防災ネットワーク
令和6年度会員等研修会に40名参加

研修テーマ「備蓄を考える」

2024年9月26日(木) 18:30~21:00
福知山市防災センター研修室

《対象者》

①福知山自主防災ネットワーク会員・相談役登録者

②防災・避難支援担当の行政関係者等


 開会あいさつ

 福知山自主防災ネットワーク
 代表 仁張 衛

《研修1》防災実技研修

研修テーマ:避難所でのリスク管理

講師 福知山消防署救急担当課長 稲垣 鎮 様


救急担当課長の稲垣さんから、「避難所でのリスク管理を救急隊の視点で考える」と題し話していただきました。
避難所で負傷や体調不良などが発生し救急車を要請するとき、救急隊が最低限の情報として欲しいもの(搬送メモ)は、
  • 氏名
  • 生年月日と性別
  • 住所
  • 連絡先
  • かかりつけ医
  • 引継ぎ者と引継ぎ時間
  • 本人の訴え
  • 持ち物
  • 備考
この他にバイタルサインなどがあればなお良いとのことでした。
また、あらかじめ準備しておいたら良いものとして、引継ぎ用のメモ(避難所にあれば便利)、お薬手帳又は現に処方されている薬、付き添いの人、履物などを挙げられました。

ただし、救急車を呼ぶかどうか迷う場合が多いので、そんな時は「救急の電話相談窓口 」を利用すればよいそうです。「救急車を呼んだ方がよいか」「今すぐ病院に行った方がよいか」など判断に迷ったときに相談でき、医師、看護師、トレーニングを受けた相談員が電話口で傷病者の状況を聞き取り、緊急性や受診の必要性などを判断してもらえるそうです。

注)救急の電話相談窓口は、全国共通の無料番号「♯7119」です。固定電話や携帯電話からダイヤルでき、ダイヤル回線やIP電話の場合は0570-00-7119に電話します。

呼吸状態はバイタルサインのひとつ

生きている証拠としてのバイタルサインにはいろいろな数値がありますが、避難所で直ぐに利用できるものとして呼吸状態からの判断が挙げられました。
成人の呼吸回数の正常値は1分間に14回~20回であり、1分間に30回以上の速い呼吸や9回以下の遅い呼吸では緊急事態!となります。
今回は「ちょっと実技」として、参加者がペアとなって向き合いお互いの腹部などを観察し呼吸状態を把握する方法を学びました。(写真下)
注)「バイタルサイン」とは、患者の生命活動や健康状態を示す指標で、「生命兆候」とも呼ばれます。脈拍、呼吸、体温、血圧などの数値を測定することで、患者の状態や症状の緊急性を把握したり、治療の効果や異常を早期に発見したりすることができます。

避難生活の中で生じる体調不良などを早期に発見し必要な支援を受けることが、災害関連死を防ぐことにつながると思います。今後も災害発生後の避難生活においてお互いの体調を確認できる術を学んでいきたいと思いました。

今回も救急担当課長の稲垣さんから非常に役立つ研修を受けることができました。ありがとうございました。


《研修2》 

災害対応のための備蓄を考える

1. 福知山市の備蓄の現状と課題

報告者 福知山市危機管理室 寺田 武史 様

福知山市の災害備蓄の現状と今後の計画について、危機管理室の寺田さんから報告していただきました。
公助のための公的備蓄は、福知山市に最大の被害をもたらすと想定される三峠(みとけ)断層地震における最大想定避難者数を基礎とし、家屋が全壊・焼失した約25,700人分(個人の備蓄物資を持って避難できない避難者)を整備する(「福知山市備蓄物資整備計画」)とのことでした。
避難所運営敷材として、簡易ベッドや間仕切り、プライバシーテントなどの備蓄率が100%との説明がありましたが、どれだけの必要数を前提にした100%なのか、避難所での雑魚寝などの災害関連死の原因となる状況を防ぐのに十分な備蓄数なのか、また水・食料についても何日分を想定した備蓄かなど、参加者からは様々な疑問が出されています。
地震による断水と停電時のトイレ問題も、現在のマンホールトイレの整備状況で十分なのか、簡易トイレの整備も十分なのか、能登半島地震の被災地の状況を踏まえ新たに問い直される必要があります。


2. 地域における備蓄の先進事例

報告者 駒場新町自主防災会 高見久雄 様

駒場新町自主防災会の高見久雄さんからは、防災備蓄品倉庫や地区公民館などに防災備品や非常食・飲料水を計画的に備蓄されていることが報告されました。

ただ、一人分が高額になるものはたくさん備蓄できないなど、共助による備蓄には限界もあることが分かりました。

3. 参加者による意見交換

災害備蓄に関する2つの報告を踏まえ、参加者による意見交換の時間を持ちました。
最初に自助について、水害時に車中避難する場合の備えと自宅で避難する場合の備えについて防災士の串尾さんが話されました。車内に常時置いてあるものや非常時のリュック持ち出し品、自宅避難の際に三日間を想定した蓄電器や水、ガスボンベなどの準備物のリストを配布していただき大変参考になりました。

また市の公的備蓄に関する質問もあり、危機管理室長や備蓄担当者が補足説明されました。


出席した自治会役員からは、自助による備蓄の意識づけにと公的助成を受け非常食を住民に配布する計画なども紹介されました。
また、防災用品に詳しい方から非常用アルミシートの使用について注意すべき点などの指摘もありました。

災害から生き延びた命が劣悪な避難環境に起因する災害関連死で失われたり、避難生活の中で基本的人権が保障されないような事態は許されません。
参加者からは、「災害から命を守るための準備を自助・共助それぞれの対場で進めることは当然ですが、最後の頼みの綱である公助による計画が『絵に描いた餅』でなく、実際の場面で十分に役立つものか心配」との声も聞かれました。
今後、福知山市に最大の被害をもたらすとされる三峠断層地震に備える備蓄の問題が、自助・共助・公助のそれぞれの分野でたいへん重要になると思われます。

《講評》 

福知山市危機管理監 松本美規夫 様

研修第2部の最後に松本危機管理官から講評を受けました。私たちの研修会への深い理解と激励に対し心から感謝を申し上げます。
今回の会員等研修会には福知山市危機管理室・福祉保健部、消防署、福知山市社会福祉協議会、福知山公立大学から参加をいただきました。また、福知山市議会議長田渕裕二様など市議会議員の皆様にも参加していただきました。

《事務局から》 

第7回公開研修会の取組について

次いで、11月16日(土)夜に開催予定の第7回公開研修会の取組について事務局から提起しました。今回のテーマは「土砂災害から命を守る」です。ぜひ多数ご参加ください。

閉会あいさつ

最後に塩見米市副代表が閉会挨拶を行い、令和6年度会員研修会を締めくくりました。

《参加者感想》

~お正月の能登半島地震、先日の能登半島豪雨・・・自然災害の恐怖に 備えの重要性を再確認しています。今回は「災害対応のための備蓄について」をテーマにお話を聞かせていただきました。市の公的備蓄は何が資材としてあるのか、自治会や個人で準備されている避難グッズや備蓄物資の紹介を聞きながら、私自身の避難グッズの不足分を週末に購入しようと思いました。私も災害時の食品はローリングストックと考えインスタント食品をストックしていますが、家族間でのコミュニケーション不足からか??大半が食され減ったままの状況になることが多々あります。家族間で災害が起こったらどうするのか、最初の3日間、1週間の過ごし方も含めて繰り返し話すことも大事だと再認識しました。まずは 自分の命を守りそして、できることを・・・地域の仲間にも学んだ内容を伝えていきましょう。~

《追記》
参加者アンケート結果を今後掲載予定です。